公務員についての5つの誤解

公務員についての5つの誤解

公務員というと、一定のイメージがつきまといます。楽で優遇されているというイメージもあれば、お堅い仕事というイメージもあります。よく聞く誤解を集めて、実態を考えてみました。

 

残業なしで定時で帰れる?

 

「公務員は5時できっちり仕事が終わって帰れるのでしょ?」といわれることがよくあります。確かに、市役所などに何かの手続きで出向いた時、窓口はきっちり5時で閉まってしまい、少しでも時間が過ぎてしまうと受け付けてくれないことが多いですね。

 

普通のお店などだと、7時くらいまでは開いていることが多く、少しくらい過ぎても「いいですよ」と受け付けてくれることが多いのに、「これだからお役所は」などと言われてしまいます。必ず定時で帰れるといった誤解はこのことから生じているのだと思われます。

 

しかし、窓口が閉まっているからと言ってそこで役所の仕事は終了、というわけではありません。窓口では受け付けた案件を処理するための時間が必要ですし、そもそも「窓口」以外の仕事がほとんどです。外に見えている仕事だけで忙しさを判断するのは禁物です。

 

役所の種類や部署、職種によって異なりますが、なかには夜中まで残業したり休日出勤しないと片付かない、という人もいます。

 

中央官庁などはかなり忙しいようですし、財政の厳しい自治体などでは新しい職員を雇うことが難しく人手が足りないようです。

 

なお、市役所における戸籍の届け出など、24時間受け付けをしなくてはいけない部署もあります。このような部署では交代で勤務を行っています。

 

ハンコをついているだけ?役所の中のきれいなデスクワーク?

 

これもよく言われることなのですが、役所でなにか書類を出してもらうとプリントアウトされたものに役所のハンコを押したものが出てくることから生じた誤解と思われます。

 

窓口では確かに、確認作業をしてプリントアウトして、ハンコを押すだけですが、その元の文書を作成管理する仕事、法にのっとって判断する仕事も必要なのです。

 

しかも、その判断には重みがあり、間違った判断が個人の人生に大きな影響を及ぼすこともあり、緊張を強いられます。

 

その他、自治体の職員を例にとって考えてみましょう。

 

市民税課などでは、個人個人にいくら課税するのかということを法律に従って判断し、税金を徴収し、未納の場合は請求をする、といった仕事があります。

 

福祉課では生活上の様々な困難に面している人に支援や相談を行う、観光課では地域外から観光客を呼ぶための企画を考える・・・といった多彩な仕事が考えられますね。

 

こうしてみると、一言で公務員と言っても、様々な仕事があり、自分の頭で考えて判断したり、企画したり、顧客(住民・国民)とお金をやり取りしたり、サービスを提供したり、といったことが行われているといえます。

 

お役所の建物だけ見ていると、冷暖房完備の施設の中で机の前にすわったまま、手を汚さない仕事、といったイメージがあるかもしれません。

 

しかし、仕事によっては外に出ていかなくてはいけない場合も多いといえます。他の役所や部署、民間の団体と連携して仕事することもあるし、顧客(住民・国民)のもとに直接出かけて行くこともあります。

 

そこで聞き取りをしたり、交渉をしたり・・・公共の利益と市民の利害が対立する場合には、怒鳴られたり泣かれたりすることも。

 

地方で勤務する場合などは自分で車を運転してでかけなくては仕事にならない場合もあり、よほど交通の便がよい勤務先でない限り運転免許は必須です。

 

自治体で言えば、建築や道路、環境保全、ごみ処理、水道にかかわる部署など、現場に出ていく必要がある仕事もあります。

 

いばっていればいい、頭を下げなくていい仕事?

 

確かに、民間企業のようにお客様に頭を下げてお金をいただき、少しでも売り上げが上がるように努力する、といったタイプの仕事ではありません。

 

しかし、公務員は住民や国民に雇われている立場であるわけです。昔は「お役人様」などと言われていましたが、今はそのような態度でいてはひどいクレームがつくだけです。

 

逆に、「税金で食べているのでしょ?」などと言われ、無理難題をおしつけてくる人もいます。

 

確かに、毅然と、淡々と、法に従って仕事をする部分も必要ですし、犯罪者を相手にする際の警察・裁判所、刑務所のように、厳しい態度で臨むことそのものが仕事、というケースもあります。

 

しかし、その場合も法の代理人として仕事をしているのであって、自分自身の権限で行っているという勘違いをし、威張った態度をとるのは危険です。

 

犯罪者を相手にする、というのは特殊な場合ですが、それ以外、多くの場合、温かく、にこやかに対応することが求められているといえるでしょう。「行政サービス」などという言葉もすっかり定着しているように、一定のサービスを公平性を保ちつつ行う、という意識が大切です。

 

成果を求められない?

 

民間の仕事で嫌なことは「ノルマがある」こと、と言われます。公務員の仕事にはノルマがないのか、というとそうとは限りません。

 

以前はお役所仕事、などといわれ、いつまでたっても仕事が進まなかったり、部署から部署へたらいまわしにされる、といった批判がありました。

 

しかし、そのような実態は厳しくみられるようになり、クレームを避けるために、事案処理が適切に進んでいるか監視する仕組みもあります。

 

確かに、営業マンのように、無茶な目標を設定されて体育会的におしりをたたかれる、といったことはありませんが、処理が順調に進んでいるか組織的にチェックを行い、あまりにも処理が遅かったり、放置されていたりするようならお叱りを受けたり、昇進に響くことになります。

 

今は公務員もきちんとした査定や能力主義を受け入れることが求められているといえます。

 

公務員はお堅い?

 

お堅い公務員、などと言われる一方で、様々な不祥事がニュースで報じられています。公務員は真面目でお堅いのか、それとも堕落しているのかというとどちらも極端なイメージと言えるでしょう。

 

どの役所でも、退勤後に飲みに行ったり、サークル活動があるなど和気あいあいと過ごす姿が見られます。

 

仕事ではきっちりまじめに務めることが求められますが、その素顔は堅い一方ではありません。男女の比率が1対1に近い職場が多いため、社内恋愛も多くみられます。

 

不祥事が報じられることが多いのは、公務員に対する目の厳しさからで、飲酒運転など一定の犯罪を犯すことやイメージを壊すような行為がすなわち処分の対象になります。

 

その基準が一般企業より厳しいため、多くの公務員が処分に通じるような失敗をしないように気を付けてはいますが、その他は普通のサラリーマンとなんらかわりがありません。

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